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日記だったり、ネタだったり、備忘録だったり。 若鶏のからあげ先生が日常をユーモラスに描きます。
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バイト先の先輩、野上さんが


「おい若鶏!飲みに連れて行ってやる!」


と激しく息巻いて連絡してきたので、


飲みに連れて行ってもらった。


中路さんも千石くんも一緒に呼ばれた。


ビールを2杯くらい飲んだ時、野上先輩が


「おれ、こう見えて昔は結構悪かったんよ。」


と話し始めた。



あ、これ、先輩のやんちゃ自慢という一番めんどくさい話が始まる


と全員が思った。



すると千石くんが機転を利かせて


「じゃ、野上さん、今から一人ずつ、

 今までで一番悪かった話していきますんで、

 最後、野上さん、一番悪かった話してください!」



「いーねー!」


野上さんも


「千石!わかった。最後に話すわ!」


と了承。



中路さんから話すことになった。


「僕は、普通に、喧嘩したことぐらいですかね。」



普通や!おもしろくない!髭剃れ!なんて罵声が浴びせられた。



若鶏の番。


「僕は、麻雀で友達から20万くらい刈り取ったことですかね。」


ひどい!人でなし!なんて罵声が浴びせられた。



続きまして千石の番。


「僕は普通に万引きくらいですかね。」





 
すると、野上さんが嫌な顔をして


「うわ~、俺、千石と被ったわ~」


と話しだした。


千石が、



「野上さんも万引きっすか!普通っすね。何万引きしたんですか?」









「冷蔵庫と電子レンジ。」







!?









冷蔵庫と電子レンジはデカイやろ。

ありえへん。






「ど、どうやって運んだんですか?」







「えっ?台車で運んだ。」








「いやいや、台車ってバレるじゃないですか。」





「だから、バレないように業者の服きたよ」







「どこから入ったんですか?」






「正面から堂々と業者のふりして入ったよ。」






「野上さん、すいません、それ



 窃盗団の手口ですよ。」







犯罪や!







昔悪かった自慢、一番悪かったのは頭だったかもしれない。






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若鶏33歳の夏。

マイクロソフトからWindowsXPのサポートを終了するとアナウンスがあった。

職場で使っている業務用システムはXP上でしか動かないため、

対応を余儀なくされた。


会社のそれぞれのセクションからパソコンが詳しそうな人を一人づつ集めて、

今までの操作実績を踏まえ、よりよい業務用システムの構築をしてほしいと

会社から要請があった。



そのチームの名前は「ITリーダーズ」

そのチームの取りまとめを私、若鶏のからあげが務めることとなった。

とても大きな仕事。失敗のゆるされない仕事。

だがやりがいのある仕事だ。




今まで、非効率だった部分、システム上で行えば早く作業ができる部分。

若手を中心としたそのチームは、それぞれ理想とする業務を思い描き、

システムを構築する会社と粘り強く打ち合わせをし、

システムも業務も、思い通りに変えた。

こんな若手のみのチームが会社の仕事のルールを変えたんだ。





この仕事をする中で、違う発見もあった。

一番驚いたのは、いつものらりくらりと仕事をしている後輩の千石くん。

彼の頭のキレはすさまじく、仕事を組み替えることで

いままでの業務の40%を圧縮した。感動した。

(ただし、圧縮した分、なぜか他の仕事が増えるのは世の常であるが)



ITリーダーの仕事も一段落したある日、千石君から質問を受けた。



「若鶏さん、システム使っていて、一つ自分で解決できない問題を発見したので

 システム会社の人に伝えてほしいのですが。」



「どうした?」



「このブラジル人の集計のところだけが何故かずれるんです。」



「それは、なんか特殊だな。プログラム上のミスの気がするな。

 わかった、伝えておく。」



「ありがとうございます。」



早速事務所に戻り、システム会社の担当者にメールを書く。




次の日返信がきた。




件名:帳票について

昨日のブラジル人の集計がずれる現象について
個人はブラジル人で登録されていますが、
ブラジル人の団体が誤って日本人というコードで登録されていたためズレているようです。

よくご確認ください


<引用>

>担当者さま

>お世話になっております。
昨日の帳票でブラ汁人がズレているようです。

>ご対応お願いします。

>若鶏のからあげ





うん、確認した。








ブラ汁人はまずい。



昨日の自分が恥ずかしい。


普通に答える担当者にも申し訳ない。



ていうか、俺のgoogle日本語が変な予測変換を覚えてる。




業務システムの入れ替え。

まずは予測変換を表示しないところから始めて行きたい。



ITリーダーより。


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大きな台風5号が接近するらしい。

台風が上陸する予定の日は、どうも僕の宿直の日と重なるようだ。


そうなると結構準備が大変で、身体を休めることなんかできない。

最悪、徹夜になるかもしれない。

僕は覚悟を決めて出勤した。


出勤する前、廊下で営業の森岡部長に呼び止められた。



「若鶏、今日は台風が来るけど、夜の責任者はお前だから、

 頑張れよ。」


「ありがとうございます。今日は相当気合い入れて来たんで

 大丈夫っす。」


適当に返事をした。


というのも森岡部長は職場でも有名な、「ヅラ」の持ち主で、

話をするだけで、頭の方に気がいってしまい、ちゃんとお話ができない。



「頼んだよ。」



「うす。(半目、適当)」



森岡部長と別れて、自分の事務所に出勤し、すぐに台風情報を調べる。


いや、結構強くて、がっつり上陸しそうだ。


今日は覚悟を決めた。




午前中、仕事を進めている中、他のセクションに確認事項が出たので、

1階の事務所に向かうと



森岡部長が、いつものスーツではなく、ポロシャツを着ていた。

うちの会社では ポロシャツ=駐車場の応援 という方程式が成り立つため、



僕は森岡部長に


「あ、今日、駐車場なんすね!」


と声を掛けた。





「そうなんだよ、今日は台風だから





 飛ばされちゃうよ!!」





と返ってきた。






一体何が飛ばされるんだろう。





事務所にいた全員が、同じことを思い、

そして凍りつき



笑ってはいけない雰囲気が流れた。




事務所にいた、大堀さんが




「バフ!」




と吹き出した。






森岡部長も何かを感じ取ったのか、




「ようし!飛んできたもの全部打ち返しちゃうぞ!」





と素振りをし始めた。




話題をすり替えようとしたが、フォローになっていなかったため、



みんな顔をくしゃくしゃに歪め、死にそうになりながら笑いをこらえた。




台風って怖いなと思いました。




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「千石さん、ちょっといいですか?」


仕事中、後輩の毛利さん(女性)に呼び出された。



「今、お客様の対応中だから、ちょっとまってくれない?」


僕(千石)は今できる最高の笑顔で返した。


「分かりました。」




そういえば今日はバレンタイン。

とうとう、告白されるか。


そう思いながら毛利さんのいるバックスペースへ下がる。



「どうしたん?急に。」


優しい声でささやいた。




「千石さん、お話があるんです。」


「言ってごらん。」




「千石さん、もしよかったら、これ使ってください。」





手渡されたのは、





紙袋に入った検便の容器




毛利さんの名前が入ってる。




えっ!?





意味がわからない。

いろいろな疑問が湧いてくる。



まず、その容器に物が入っているのか、いないのか。

そして、なぜ、それを僕にくれるのか。



何から聞いたらいいのか。



「あの~、これって。」





「もしよかったら、使ってください!」


強く言ってきた。



「もしよかったら」という前提がわからない。



どう考えても、

僕がうんこをもらったらうれしい人間と思っているのではないか。



「毛利さん、ちなみに僕の容器はどこ?」



「私が使っちゃったんで、

 もしよかったら、使ってください。」




なるほど、理解した。


毛利さんは間違って俺の容器を使ってしまった、

だから僕に、容器をくれる、と、そう言っているんだな。

もしよかったらという言葉の意味がわからない。



良いことなんか一つもない。



「ああ、わかったよ。俺が、コレ使えばいいのね。」



「すみません・・・」


毛利さんが泣きそうになりながら、謝ってきたので、

流石に怒るわけにもいかない。



「いいよ、いいよ。で、毛利さんのはどうしたの?」



「もう出しました。」



「名前は訂正した?」



「してません・・・」







・・・・バカか!






検便の回収ボックスは男子は男子トイレ。

女子は女子トイレの中にある。



女子トイレに「千石」の名前で容器が出してあったら

自ら犯行を自白してるようなもんじゃないか。



「総務には連絡したの?」



「してません・・・」






最悪や。






「わかった。」




慌てて総務に行く。



「・・・ですから、僕の名前が書いてあるのが毛利さんの容器なんですよ。」



総務の女性に何度も確認される。



検便のほろ苦い思い出です。







(千石君から聞いたバレンタインデーに違うチョコをもらう話)











ちなみにこの事件以降、千石くんは検便の度に

総務の女性から、「今度は間違えないでね」と注意されるそう。




「だから俺じゃないんですよ」(千石)

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「そう、奇しくも同じ日の出来事なんです。」

Wi-Fiが来た日


中路主任が外国のお客様と流暢な英語で会話を
楽しんでいるその頃、事件は起きていた。

「はい・・・何から話せば良いか・・・
 そうですね、それでは当時の状況から・・・」

若鶏K氏(当時33・仮名)の独白が始まった。

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僕は当時、丸田さんという女性と一緒に
大きなプロジェクトを推進していました。

職場の業務システムの更新という骨のある仕事です。

システムの更新は通訳のようだった。

部門ごとの要望を取りまとめ、SEが分かるように説明し
SEからの回答や方針を、現場に分かるように説明する。

そうやって決めた仕様が2週間くらいで構築され
それをまた部門ごとにテストして要望をまとめる。

その繰り返しだった。

システムを旧から新に切り替える日までに
全ての人が納得できる形で作り込まなくてはいけない。
そして何より、このプロジェクトを手伝うためだけに
他の部署から異動となった丸田さんの存在もあった。

会社のお金も人も時間もたくさん使っている。

重圧だった。

そしてさらにこのプロジェクトと並行して
業務エリア全面のWi-Fiスポットの導入が鶴の一声で決まった。

調整、調整、飲み、調整。

僕達の業務時間は調整に追われ、手を動かす仕事は深夜に及んだ。


Wi-Fiを導入する前日。

その日は
旧システムと新システムを並走させるために
新システムに火を入れる大切な日でもあった。

夕方までに現場との調整を終え、直前の新たな仕様変更を
急ピッチで進める開発陣。

システムの導入の合間を縫ってWi-Fi工事の進捗確認をする。

Wi-Fiの工事は完了したと連絡があった。
良かった。
これで中路主任の期待にも応えることができた。

残るは新システムの方だけだ。


午前4時。

新システムの火入れが完了。
これから1ヶ月間、並走させ運用状況をモニタリングできる。

僕達は安堵した。

これからさらに調整はあるものの
一旦は新システムの形を作ることができたからだ。

開発陣にねぎらいの言葉をかけ、解散。

僕達二人も朝から仕事の為、会社で仮眠をすることにした。


「やっと一山越えたぞ」

一人になってようやく仕事から開放されたが、
やり遂げた興奮からか中々寝付けない。

そうだそうだ。

今日Wi-Fiも入れたんだよなぁ。
テストも兼ねて、ちょっと見てみるか。

携帯を見るとWi-Fiの電波をビンビンに受信していた。

「あらいいですね。」

通信速度を見るためには動画がスムーズに見られるかどうかだ。

これが肝心だと思った僕は
いつものトーキョーナントカチューブを立ち上げてみる。

早い!

シームレスに動画を再生できる。
これならお客様にも十分にオススメできる。

そう確信した僕は、
8回前後の前前前立腺の律動を
そのぶきっちょなティッシュめがけて出して来たんだよ。


8回目でようやく訪れた賢者タイムの中、
僕は事の重大さに気がついた。

このゴミ箱に咲いたいっぱいの
青春の白いバラたちをどう処理するか。

これをこのまま放置していたら、
あとでなんて言われるかわからん。

近くにあったスーパーの袋に摘んだバラの花弁を
一つ一つ丁寧に収めた。

ここで、千石君が僕によく言っていた言葉を思い出した。

「若鶏さんって、最後、ぜったい油断してツメが甘くなりますよね。」

そうだった。

僕は油断する男だ。

このスーパーの袋は会社では捨てない。
証拠は残さない。

明日コンビニに捨てに行く。

そう決意して、就寝した。


Wi-Fiを導入した日、

僕はギリギリで間に合った朝の全体ミーティングで連絡を流した。

「今日から、お客樣の声に応えてお店にWi-Fiを導入します。
 お客様から問い合わせがあったらかくかくしかじか・・・」

発表が終わって上司を見ると、満足そうな顔で大きく頷いていた。
新システムも並行して実施できたことに手応えを感じていた。


仕事場にいくと丸田さんが出勤していた。
「すごいクマですね!昨日大変だったんでしょう。」
「そんなことないさ」

さわやかな笑顔でスマイルを返す。
僕の手さげの中にはとんでもないスーパーの袋が入っている。
早くこいつを処理しないといけない。

丸田さんが続ける。
「若鶏さん、さっき電話があってて、
 中路主任がWi-Fiの案内の英語版はないかって問い合わせあってます。」
「ああ、さっきなんかやってたのは見たよ。対応する。」

そうこうしているうちに、
仕事がどんどん舞い込んできた。

一生懸命に仕事に打ち込む若鶏。

僕のデスクと丸田さんのデスクの間には無造作に置かれた
処理をするはずのパンドラボックス。

僕はこのパンドラボックスを死守しなければいけない。
死と隣り合わせの危険な仕事だ。

重圧だった。

結局その日はそのまま夜8時まで仕事をすることになった。


やっと仕事から開放され、荷物をまとめ
フラフラしながら一直線に家に帰る。
そして泥のように眠った。

嫁の声で眼が覚めた。

起きると、僕の手さげの中のスーパーの袋は消え、
キレイに畳まれた泊まり用の下着が入っていた。

僕は帰りにコンビニには立ち寄っていないんです。

今思い返してもとても不思議な事件でした。



システムアドミニストレーターの仕事ってこんなに大変だけど
不思議なことがいっぱいあります。

もしこのブログを見ている人の周りに
システムアドミニストレーターの人がいたら
やさしくしてあげてください。


そしてこのブログを誕生日を迎えた
嫁に捧げます。

ハッピーバースディ!


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2016年4月14日
熊本地震が発生した。

熊本地震の影響は凄まじく、
僕達が働いている職場も大きな被害を受けた。

建物やその設備、備品などなど様々なものがやられた。
水や電気、ガスなどのライフラインも復旧まで時間がかかった。

この3つの中で一番復旧が遅れたのが「水」

ライフラインが復旧した後も給水設備のダメージで
水だけが出ない状態が何日も続いた。

若鶏は対策本部入りし、全力で復旧をすることになった。

水が使えないといろいろなことが起こる。

トイレが使えない。
手を洗えない。
冷却装置に水が必要なので、
空調が使えない、冷蔵庫が使えない。

職場という集団生活する場で水が無いのは致命的なので
とりあえずはトイレ用の水ということで、
近くから水を汲んで、トイレ用の水瓶に入れるという
ジャッキーの修行のような仕事をみんなで頑張った。

でもキレイに流すためにはバケツ2杯半くらい水を使うので

こうなってくると、
職場に来てトイレにいく→水がなくなる
→水を汲む→トイレにいく→水がなくなる…

と一つの循環系をなして、鶏が先か卵が先かのような
トイレするやつは仕事に来るな、仕事増えるだろ状態となった。
早く復旧して欲しい、皆そう願っていた。


そして冷蔵庫。

生鮮食材はどんどん傷んでくる。
そこで、捨てるのはもったいないので、皆で分けることになった。

野菜、肉、魚、牛乳などいろいろなものを職場の皆で仲良く分け合った。

地震を経験して若鶏は改めて皆の絆が深まったと思いました。




水が復旧するまで
夜勤で働く皆さんは、予約のキャンセルなどいろいろな処理をしていました。

その中でも地震が発生した当日に夜勤として働いていた千石君は、
何か覚醒したらしく皆のためにいろいろな仕事をしていました。

その千石君が対策本部の若鶏の所に来て、
「若鶏さん、ちょっといいすか」と声を掛けてきた。

「どうした?」

「若鶏さん、この前僕夜勤に入ってたんですけど

 対策本部で冷蔵庫の食材配ってたじゃないですか。」


「おう。」

「で、ウチの夜勤の連中が牛乳を貰ったらしいんですけど

 そこの片隅で放置して、賞味期限切れてるんすよ。」


「うわ、意味ないじゃん。最悪。」

「でしょ?もったいないから配ってるのにですよね。

 だから、飲むわけにもいかないからせめてトイレ用で使おうと思って。」

「で、トイレに行ったんですけど、

 前の奴が、流して無いんですよ。」


「うわー、最悪だな。」


「僕も最悪だと思って、牛乳をバーって便器に入れたらうんこが



 カフェオレと同じ色になったんですよ。



 それから僕、カフェオレ飲めなくなりましたよ。」


「お前、マジやめろ、オレも飲めなくなるやん。」



熊本地震の影響でカフェオレが飲めなくなる二人。

爪痕はこんなところにもあった。

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今年、僕達が住んでいるこの地域は、
インフルエンザが大流行しているらしい。

学級閉鎖数が去年の1月に比べて2倍。

生まれて3ヶ月の赤ちゃんがいる我が家に
ウイルスを持ち込まないよう僕も注意している。

また会社ではインフルエンザにかかると、
1週間の出勤停止になる。

人数ギリギリで回している会社なので
一人休むだけで途端に回らなくなる。

かかった人もかからなかった人も等しくダメージを受ける。
むしろかからなかった人のほうが仕事きついかもしれん。

ギリギリの会社にはホントに恐ろしいウイルスである。


で、昨年社内でインフルエンザにかかった人の傾向を
分析した所

「予防接種を受けてない人の発症が8割」という結果だったので

今年はインフルエンザ予防接種が全社員義務付けられた。




ある日の夕方、


社長が僕達の事務所に入ってきた。

お疲れ様です!お疲れ様です!と事務所のあちこちから
声が上がる。

僕と清田部長も社長にお疲れ様です!と挨拶をする。


「おう!」


と社長が右手を上げて応える。

社長は空いているデスクに腰掛け、清田部長に話し始めた。


「あのさ、明日、インフルエンザの予防接種だよね?」

「左様でございます。」

「あれさ、僕も受けるんだよ。」

「社長、私ももう、毎年必ず受けてますよ。」





「でもさ、注射打つとさ、

 飲みにいけなくなっちゃうじゃない?




社長のこの一言で、
清田部長と僕という二人の太鼓持ちは
ピーンと来て顔を見合わせた。


これはあるぞ、と。

まずいぞ、と。








明日飲みに行けない




今日飲みに行く。







という方程式がすでに成り立つぞ、と。



清田部長が子供の写真を眺めながら、

首を横にふり、社長に話しかける。


「え?社長、何で飲みにいけないんですか?」


清田部長のいつものテクニックが出る。

バカのフリして聞くという高等テクニックだ。



「清田、注射のあとはお酒飲んだらダメなんだよ。」

「えー?私、注射のあといつも飲んでますよ!」

「それ、意味ないよ。」

「えー?初めて知った、何でですか?」

「熱で注射してるのが効かなくなっちゃうんだよ。」

「えー?私、ずっと飲んでましたよー。」



バカのフリして方程式をぶち壊しにいく清田部長。

さすがである。


僕は清田部長からアイコンタクトを受け、

3分ほど

なぜ、予防接種で病気にかからなくなるのか

というテーマで話を盛り上げ、本題に入らせない。


さすがにもう大丈夫だろうと清田部長は

「いやー、社長、勉強になりました。

 ありがとうございました。」


とお礼の言葉を述べ話を終わらせた。

すると社長から



「いやさ、俺が本当に言いたいのは、


 明日飲みに行けないから、

 今日飲みに行くよってことを言いたいんだけど

 遠回しに言うとお前らバカすぎて気が付かないから

 もう言っちゃったよ。先に行っとくから。」




二人の努力も虚しく、向かいの居酒屋に強制連行。
挙句の果てに気が利かないバカというレッテルを貼られる。


そんな扱いを受けた清田部長はなぜか満足気だった。



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会社の組織変更で、
僕達の部署は社長の直轄になった。

獅子舞だの和太鼓だの、社長の思いつきにより
仕事が増えていく恐ろしい部署だ。

そんな社長がふらっと年末の事務所に訪れた。

「忘年会しなきゃなぁ。若鶏君、君そういうの得意だろ?」


ちらっと上司の清田部長を見ると、目があった途端、深く頷いたので、

「社長、お任せください。」

と返事をしておいた。


社長が事務所から出て行った後、
清田部長と小声で緊急ミーティングが開かれた。

「若鶏、社長の忘年会ってどんな感じでやる?」

「え、どんな感じというと?」

「どこまで声かけるかとか、いろいろあるじゃん。」

「ああ、そうですね、社長のあの感じだと、うちらの部署だけじゃないすか?」

「そうかなあ。とりあえずさ、社長にどんなお店がいいかとメンバーだけ聞ける?」

「聞けますよ。」

「じゃあ、頼むよ」

「はい。」


仕事では細かい指示など一切ないが、飲み会の段取りとなると
恐ろしいくらいきめ細やかな指示を放ってくる清田部長。

勉強になります。


次の日社長のデスクに行き、忘年会の件について切り出す。


「あの、社長、忘年会の件ですが・・・」

「しーっ!こらこら、誰かに聞かれたらどうするんだ。」

二人小声になる。

「シークレットですか?」

「あたりまえじゃないか、君たちの部署だけでやるんだから。」

「あ、そうだったんですね。お店はどんな感じがいいですか。」

「どこでもいいけど、でも気取らない感じのところがいいな。」

「社長、おでんなんかいかがですか?」

「いいねぇ!おでん最高だよ。」

「実は社長行きつけの、会社正面の店、予約すると
 おでんが出るんですよ。」

「ええええ!あそこ、おでんでるの?」

「そうなんです、なので一番安心して飲めるかと。」

「くー!若鶏、さすがだな。近いし、そこにしよ?」

「かしこまりました。では失礼します。」


社長を前に完璧なミッションをこなす。



清田部長に報告に行く。

「そうか!若鶏、よくやった!後は、我々が忘年会を盛り上げるだけだな」

と、久しぶりにお褒めの言葉を頂いた。



忘年会の日、

今年一番の勝負の顔をした、僕と清田部長。

6時に店集合なので、5時50分くらいに様子を見に行くと、

社長はすでに店で飲んでいた。

すぐに合流し、忘年会が始まった。


「今年はね、獅子舞の話がよかった。あの話は最高だった。」

「ありがとうございます。」

清田部長が社長からお褒めの言葉をいただく。



「でもね、清田、やっぱ来年はゆるキャラだな。」

「と、いいますと?」

「すごいんだよ、今、ゆるキャラの人気。」

「そうですね、結構テレビで見ますよね。」

「だからさー、うちの会社のゆるキャラを作るんだよ。お前作れよ?」


いきなり清田部長へ社長からの無茶ぶりが来た。

清田部長はどう答えるのか?








「私ですか?わかりました。

















キヨッシー!」












店内の全員が清田部長を見る。

発音は完全にふなっしー。




社長が笑いながら、


「いや、君がやるんじゃくてさ・・・」


と言いかけたところで








「キヨッシー!








僕、キヨッシー!」








ここが勝負どころと決めたのか、ものすごい精度でかぶせてくる。

何の迷いもなく、大声で。



店員もカウンターの中から何事かとこちらを見てくる。



社長も爆笑しながら

「じゃ、もう君がやれよ!キヨッシーを。」






「キヨッシー!
 



 僕、ふなっしーより飛びます!」








「じゃあもう、決定!」








「キヨッシー!!」







キヨッシーはその後ことあるごとにキヨッシーと言い続け、

忘年会は1次会で5時間を超え、解散となりました。

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若鶏のからあげ入社7年目。

上司の蝶野課長にコラボ商品の依頼が来た。
CASシステムという野菜を長期保存するシステムで出来た
ナスを使った商品の開発だ。

依頼内容は2つ。
1つはうちの会社のブランドとそのナスでレトルト商品。
もう1つは、うちのレストランのメニューの中にそのナスを使ったメニューを出す。

売りは旬のナスを旬の時期に保存して、
冬でもいつでも安定して使うことができる

というもの。

まあ極々普通の依頼だったんですが
蝶野課長が、依頼してきた牧さんという人をものすごく持ち上げる。



「とんでもない人が来た。」


「奴は元大手広告代理店の凄腕の広告マンだよ。」


「まじ自信がすごいよ。その場でどんどん決めていっちゃうから!」



打ち合わせが終わった蝶野さんがそんな風に言うので、
そんなすごい人なら一回会って、僕も刺激を受けてみたいなぁ
と思っていた。


スケジュール的には一度うちで調理してみて、
レシピを教えてもらったら、それをレトルト加工の会社に渡し、
レトルトにしてもらうというものと

メニューの中に盛り込んで、
今度の忘年会、新年会シーズンの宴会料理として組み込む
の2つの軸で動き始めた。


蝶野課長と牧さんの電話でのやりとりが増える中、
僕も牧さんの電話を取ることがあった。


「あぼー、ばぎですげどー!」


電話機が悪いのか滑舌が悪いのか、ほとんど聞き取れない。
蝶野さんに電話を代わると、普通に会話をしているので、
僕の耳が悪いのかと思って

「蝶野さん、この牧さんの電話って音わるくないすか?」

と聞いた所、


「バカ、そんな失礼なこというな、すごい人なんだぞ。」


と返ってくる。


蝶野課長は心底、牧さんを尊敬しているようだ。


月日が流れ、

蝶野課長が都合により会社をやめることになり、
後任に中井部長が来ることになった。

コラボ商品は中井部長に引き継がれた。


レトルト商品の試作品が出来たと調理部から
連絡があったので、中井部長と牧さんと私も同席して
初めて対面した。

牧さんは至って普通の人だったが、
ボソボソ話すので話は全く聞き取れなかった。
電話がおかしいと感じたのはボソボソを聞き取るために
受話音量を最大にしているんだなということがわかった。


牧さんはすでにレトルト商品のパッケージを持ってきていた。
さすが、仕事ができるなぁと中井部長と一緒に感心して見ていた。

また、うちの購買部との打ち合わせで、
冷凍保存した旬のナスを期間中提供する契約を行い、
忘年会のメニューにも


「長期冷凍保存の技術で作った旬のナスを使った特製カレー」


のようなコースメニューが完成した。




そうこうしているうちに忘年会シーズンが到来した。

レトルト商品はレトルト加工の会社の再現がうまく行かず
難航。


忘年会メニューはシーズン到来から1週間程経って、
購買部の方から中井部長に連絡があった。






「ナスが入りません」





別に下ネタでもなんでもないんですが
どうやらナスが入荷出来ないようだ。


旬のナスが取れる時期に、
冬にこれだけ使うので、これだけ冷凍しといてください!
と依頼をかけなければいけなかったらしい。


どんなカスシステムだよ、と思いながら
すぐにメニューを書き換え、普通のナスで代用する。



レトルト会社からも連絡がなくなる。



気が付くと、ホームページの重要なお知らせのところに
「倒産」とはっきり書かれていた。


牧さんが、なんであんなに信用されてたのかわからないまま、
春を迎え、


中井部長が異動になり、後任に清田部長が来た。



その後久しぶりに中井部長宛に牧さんから連絡があった。




「牧です。中井部長はいらっしゃいますか?」




「中井は企画から異動になりました。」




「え?そうだったんですね、わかりました。」




ガチャっと電話を切られたので、
中井部長に折り返しのお願いなどせず、そのまま放置していたら、


数日後、社長宛にお手紙が届いた。






社長殿

この度は、私共の不手際で大変申し訳ございませんでした。
今回の件は、中井部長には一切責任がなく、全て私共に責任があります。
万が一、私共のこの度の不手際にて中井部長が左遷されているのなら、
誤解を解いていただき、元の職につけるようご配慮いただければと存じます。





その手紙をみた中井部長から声をかけられた。






「若鶏、牧さん、けっこう仕事できるぞ。」




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若鶏のからあげ、入社3年目。

僕はとある事情で(関連記事 ヒカリへ
気がついたらいろいろな部署を
たらい回しにされるコースを歩むことになっていたわけで。

父さん、ここは富良野と違って本当に怖いところです。


今日もミーティングという弾劾裁判に身を投じます。

「若鶏さんの生活態度がなっていない。」

「若鶏さんが仕事中にインターネット見てます。」

「若鶏さんは仕事サボってる。」

「若鶏さんは早く死んだほうがいい!」

みたいな、訳の分からない人格攻撃で集中砲火を浴びる。

そして、みんなの言っていることにある程度心当たりがあるので
何も言わず、ただ心を無にしてできるだけ波風立てないようにする。

ミーティングではいつもそう過ごしてきた。



そして今日もミーティングが終わるとすぐにトイレに逃げ込む。

「なんでクソみたいな連中に、クソみたいにいわれないかんのや」

なんて思いながら、ストレス性の慢性的な腹痛からくる

粘土のように柔らかいうんうんを飛び散らせていると




本来あるべきところに紙がないことに気がついた。





大丈夫、うちのトイレはトイレットペーパーを装着するところが2つある。

もうひとつの紙を確認する。








無い。









「あきらめないで!」







心の中で真矢みきの声が聞こえてきた。







予備の紙がある。





ここのトイレには壁に荷物置きがあり、

そこに予備の紙が積んであるのだ。






こっそりと大トイレのドアを開けて

荷物置きを確認。















無い。










さすがに焦る。




「ネバーギブアップ!!」




心の中で松岡修造の声が聞こえてきた。


もうトイレには予備の紙が置いてある場所はない。

あるのは隣の女子トイレしかない。


このまま、ノー尻拭いのまま、
半ケツで廊下を通り女子トイレに行き、
紙を取ってくるなんてルパンでも無理。

というか、いけるけど捕まる。




諦めちゃいけない。




残された選択肢は2つ。



1,パンツで拭く。

2,トイレットペーパーの芯で拭く。



ここで決断するんだ。

決断するには、双方のメリットとデメリットを比べる必要がある。





●パンツ
 ・メリット
   綺麗に拭ける 

 ・デメリット
   その後ノーパンで仕事

●芯
 ・メリット
   パンツ確保

 ・デメリット
   綺麗に拭けるか疑問




頭のなかで箇条書きにして考える。



●手
 ・その後仕事をすることを考えるとアウト




散々悩んだ挙句、芯と心中することを選ぶ。



芯をビリビリに破って、ちょっとクシュクシュする。

硬いがいい感じだ。






拭く。






成功。






正確にいうと、削る?
お好み焼きのヘラで終盤こびりついた焦げをこさいでいくイメージ。




助かった。





そしてここでひらめく。




もし、ここでいつものように芯を捨てたら、どうなる。

芯は溶けないのでトイレが詰まる可能性がある。

そうすると最後にトイレを使った俺が犯人となり、

紙がないから芯で拭くという非人道的行為をしたことが明るみになってしまう。


私にたどり着く万が一の可能性も残してはいけない。


この芯は流さず、洗面台の横のゴミ箱に捨てる。

多少臭うだろうが、背に腹は変えられない。



俺が芯で拭いたことを隠蔽するにはこの方法しかないんだ。



クソのついた芯を握りしめ勢い良くドアを開ける。




野島部長と目が合う。




ちょっ・・・この部長、何でいるの?

何でノー足音でトイレに入ってこれるの?



動揺して、立ちすくんでいると

野島部長が、首をかしげながら僕の右手をガン見。



というか、芯をガン見。



視線に気づき、芯が見えないように、手首を返す。


すると野島部長は後ろに回りこんで右手をガン見してくる。


そして、


芯を見て、僕の顔を見て、また芯見て


首をかしげながら




「若鶏くんも大変だね」





と優しく声をかけられた、ある春の一日でした。




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社員食堂のおばちゃんの村松さん。
(関連記事 チキン南蛮物語

あの一件以来何かとサービスが増えて、
野菜が大盛りになっていたり、
僕だけ名前で呼ばれたり
いろいろと既成事実が作られていっている。

そんなある日、
月に1回のチキン南蛮の日に
社員食堂に訪れた僕がいつものように村松さんに


「チキン南蛮!」


と頼むと、村松さんの声が調理場の奥から


「はいはーい」


と聞こえてきた。


オーダーが通ったので、セルフサービスのご飯と味噌汁を
準備していると、また奥から村松さんが、








「熱っ!



 熱っ!」






っとセクシーボイスを出し始めた。


その喘ぎ声とともに、ザクッザクッと音が聞こえてきた。



なるほど、包丁で揚げたてのチキン南蛮を切っているらしい。


作りおきが普通の社員食堂で
俺のために揚げたてを用意してくれているなんて・・・
今回のサービスはすごいなぁ。


こりゃ本格的に村松さんに
僕のタルタルソースを狙われてるかもしれんなぁ。
と思いながら、小鉢の豆腐を冷蔵庫から出す。



「若鶏さーん、どうぞ!」



僕のチキン南蛮が出来た。



「あざーす」





席につき、勢い良くチキン南蛮にかぶりつく。










・・・冷たい。









めっちゃ冷えてる。

今まで、熱っ!熱っ!とか言ってたの何なん?

どんなフェイントやねん。

首をひねりながらご飯を頬張る。







2切れ目からは揚げたてだった。

どうも冷えてるのがおまけだったようだ。



こうやっておばちゃんとの距離が

縮まっていくんだね。



助けてください。





そういえば大学時代の友人の藤木くんも

おばちゃんに好かれる人だったなぁ。

どうしているかな?


そんなことを思ったお昼でした。



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会社の偉い人たちにハメられて、
東南アジア視察団の団長を務めた、
我が上司、清田部長。
無事、真っ黒に日焼けして帰って来た。

日本に戻って清田部長をすぐに待っていたのは記者会見の準備だった。

東南アジアフェアをやると大々的にメディアに発信するためだ。

社長自ら記者発表するため、原稿の下敷きとして、
清田部長の視察報告書が使われることになった。



「ホテルの門を入ると、散弾銃を持った警備員が
 我々を覗きこんだ。」



こんな一文から始まる報告書を見て、社長が大激怒。



「お前ら川口探検隊か!原住民みたいな書き方するな!
 今から東南アジアフェアでコラボする相手に失礼だろ!」



社長が怒るのもごもっともな報告書だったので
清田部長の報告書を柔らかく編集するプロジェクトチームが結成され、
記者会見の原稿が出来上がっていった。



記者会見当日、原稿が完成。
視察団のメンバーと清田部長、社長が記者会見の会場に足を運ぶ。

会場の作りが、正面に机が並ぶ、謝罪会見の時のスタイルだったため、
社長が大激怒。


「謝るんじゃないんだよ!違うんだよ!
 メディア招待会みたいな、ロの字で作りなおせ!」

清田部長が慌てて会場を作り直す指示を出す。




「清田、記者会見は始めてか?」

社長が清田部長に聞く。

「はい、始めてです。」

「だったら、今日、俺がばっちり決めるから、
 お前は何も喋らず、俺を見とけ!」

「わかりました。」

社長が、男らしく「今日は俺が決める!」宣言をしたので、
視察団のメンバーも安心して、記者会見に望んだ。



メディアの方々が会場入りする。
徐々に高まってくる緊張感。

とうとう東南アジアフェアの記者会見が始まった。



が、さすが社長。

最初に冗談から始まり、緊張感を一蹴。
メディア慣れしている感じだった。

「東南アジアフェアをするにあたって、
 まずはこちらの清田と主要メンバーで
 現地の視察に行ってもらい、交流をしました。」

報告も終わり、みんなの緊張感も解け、
記者からの質問が始まった。


「視察に行ったということですが、現地の雰囲気は
 どうだったでしょうか?
 清田さん、よければお聞かせ願いますか?」


清田部長が社長を見る。

社長が大きく頷く。

GOサインだ。






「ホテルの門を入ると、
 いきなり散弾銃を持った
警備員が見えましてね。
 とんでもないところに来ちゃったなと思いました。」






社長大激怒。



記者会見は無事に終了したものの、
清田部長は3回のお説教をくらいました。





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親会社の取引の関係で
同じ業種の東南アジアの会社と
コラボレートをすることになった。

日本側は東南アジアフェアを開催し
成功させるのが目標に設定された。

まずは、ご挨拶も兼ねて視察団の交流。
視察団のメンバー選定に上司の清田部長が任せられた。

「とりあえず英語が話せるこの人でしょ。
 そして料理人でしょ。あとは、サービススタッフでしょう。」

清田部長は視察団の費用、1週間のスケジュールなどが書かれた起案書を作成し
総務に受付をしてもらう。

うちの会社では自分で起案書を上位者に持って行って
内容の説明をするのがルールになっているが

この日総務の受付担当者がお休みだったため、
提出しただけで終了した。

次の日、清田部長が説明に行こうと起案書を総務に取りに行くと
昨日休みだった担当者から「もう次に回してる」と回答。

で、上位者に次々に電話をかけるが、
みんな次に回したと回答。

起案書はどこにいったのだろうと、
一度事務所に戻ると、総務から次の連絡があった。

「起案書、社長まで全部判子入ってますよ。
 表紙のコピーを取りに来てください。」

清田部長は満面の笑みで

「若鶏、やった!珍しいことが起きた!
 起案書が何の説明もなしに通ったよ!」

というとすぐに、総務に飛んでいった。


起案書なんて必ず文句言うのがいて、差し戻されたり
いろいろあるのが普通なのに、やっぱり親会社からの指示なんで
すぐに通るのかなと思っていると。


清田部長がすぐに事務所に戻ってきた。











「若鶏、これ見て!」










起案書のコピーには、視察メンバーの横に
鉛筆書きで
















「引率、清田」













の文字が。





「若鶏、なにこれ!なにこれ!俺行くの?
 やばいよ、これはやばい!おかしいと思った!
 おかしいと思った!」


同じ事務所にいる上位者の城田執行役員が

「お前、すごいなぁ、東南アジア行くんだって?
 がんばって。」

「あ!?城田さん、これ城田さんの字でしょ?
 もう勘弁して下さいよ~!」

「俺じゃないよ!でも、もう社長まで判子入ってるもん。
 お前社長が決めたことをひっくり返すのか?」

「そんなことはしませんけどぉ・・・・」


僕は明らかに城田執行役員の筆跡の箇所がある起案書を
ファイルにそっと綴じた。






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若鶏のからあげ、入社5年目。

朝から大変な仕事に巻き込まれ
昼食の時間が4時ごろになった。

事務所にあるお昼の献立表を見ると、
「チキン南蛮」と書かれていた。

「お、今日は当たりの日だ!」

と思いながら社員食堂に向かう。

会社の社員食堂は4つのメニューから選ぶ。
お昼ランチ(魚)、食堂ランチ(肉系)、麺類、カレーと
それぞれ小鉢が1品。
そしてご飯と味噌汁のおかわりは自由だ。
世の中の社員食堂の中では充実しているんじゃないかと思う。


食堂のドアを開けると、
施設管理のおじさんと社員食堂のおばちゃん村松さん(65)が
激しく言い争いをしていた。

「注文したやつと違う!」
「鯖が切れたので鮭にしたんですよ。」
「鯖だから来たのに、あ~、もう駅に行けばよかった。」
「そんな、言われても・・・。」
「もういい!もうこないから!」

そういうとおじさんはドアをバターンと勢いよく閉めて出て行った。

僕は思わず

「・・そんな強く言わなくてもいいのにね。」

とつぶやいた。



すると、村松さんの目から大粒の涙が。











「若鶏さん!わたし、誤解されちゃった!」








というと、顔を覆い、肩を震わせ、泣き始めた。


男の本能か何かで「抱きしめなくては」と体が反応。
反射的に両手を広げてしまった。

村松さんがゆっくりと僕に近づいてくる。




え・・・ちょっとまって、まって、まって

来るの?ホントに来ちゃうの?

まずいよ、これは、人が入ってくるともっとまずい。

だれか、だれか助けて、だれか早く村松さんを止めてあげて。




村松さんの頭が僕の胸にコツンと当たる。


我に返る村松さん。


「さ、私、仕事しなくっちゃ。」

とそそくさと調理場に戻り、
僕のチキン南蛮を作り始めた。


助かった。
抱きしめなくて済んだ。


そう思いながら出来立てのチキン南蛮を食べていると、
食堂に後輩たちが入ってきた。
夜の仕事に備え、早めの夕食を取る連中だ。


注文でカウンターがごった返す。

皆が食事を食べ始めた頃、

食事を食べ終えた僕は、食器返却口に向かった。



いそいそと村松さんが調理場から出てくる。


















「若鶏さん、今日は、抱いてくれてありがとう。」

















後輩の一人が味噌汁を勢い良く吹いた。


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朝10時。

上司の清田部長が、キラキラした笑顔で事務所に戻ってきた。

「若鶏!やった!助かったぞ!」

「どうしたんすか、部長、そんなに喜んで。」




「獅子舞だよ、獅子舞。」




「ああ、正月イベントの!」


「そう!社長がしなくていいって!」



清田部長は、先日の会議中に会社のお正月イベントで

獅子舞を呼べと社長から指示されていた。

(関連記事 空気をください



「残念だなぁ、見たかったのに部長の獅子舞。」


「いや、若鶏も見ただろ。アレは無理だろ。」
ちなみに見た動画 3:00~)※音が出ます。ご注意ください。


「で、どうやって社長を説得したんですか?」


「よく聞けよ。

 まず、保存会の人にいくら必要か聞いたら、

 10万!て言われたから、

 俺の想定では5人くらいで来て

 20分で2万はボッタクリだと思ったんで、

 1人1万の想定で『5万でどうか?』

 と聞いたんだよ。

 そしたら、『なら8万!』っていうんで、

 何人で来るんですか?って聞いたんだよ。

 そしたら、





 20人!

 


 って言われて。

 最初から1人5000円計算で
 
 それを2500円に負けろ!って話だから

 さすがに来てもらって1人2500円だと

 子供の小遣いより悪いだろ?


 だから社長に、さすがに獅子舞20人で来られたら

 うちの会社の玄関誰も通れなくなりますよって。

 言ったら、


 
 そんなに来るのか・・・じゃあ獅子舞は諦める!

 とおっしゃったんで、もうオッケーになりました。」


ほっとしている部長


「よかったですね、部長。あ、獅子舞はご存じですか?

無茶ブリをしてみる。



「あれさー、俺、やっちゃったよねー?

 自分で言うのも何だけど完全に何か降りてきてた。

 自分でも言いながら笑ったもん。
 
 俺初めて話すこの人に何聞いてるんだろうって」



部下からの失礼なフリに完璧に合わせる

さすがである。




夕方、業務終了時間5分前。



清田部長宛の電話が鳴った。

「え?はい、はい・・・・・・・はい。わかりました。」

部長が電話を切る。

「若鶏、お前今から空いてる?」

「はい」



「俺たち二人社長に呼ばれたから。

 もう向かいの居酒屋で待ってるって。」



この業務終了間際の社長からの電話は

サドンデスと呼ばれ、うっかり取ってしまうと

納期や抱えている仕事を全て放り投げて

強制的に飲みに行かなければならない悪魔の電話である。



「おう、お前ら来たな。」

「お疲れ様です。」

「まあ飲んで。」


さっそく稀代の太鼓持ち、清田部長が社長に切り込む。

「社長!獅子舞の件は本当に申し訳ございませんでした。」

「いや、いいんだよ、別に。」

「社長の、正月らしさといったら獅子舞という言葉に

 心を動かされて、なんとか実現したいと思い

 若鶏と一緒にいろいろと頑張ってきたんですが。」

「いや、もういいよ。でも本当は獅子舞っていうのは・・・・」


信じられない。

社長がいきなり本音をしゃべりだす。


社長が話せる土壌を作り、そして社長が話し始めたら。

目を閉じ、真剣にうなずきながら話を聞く。

とんでもないスキルである。



これが太鼓持ちで成り上がった清田部長の真の太鼓か。


だが、俺も若手太鼓界では実力ナンバー1の太鼓持ち。


俺の太鼓が部長にどこまで通用するのか、試してみたい。


「社長、実はですね、清田部長は、
 
 社長がどうしても獅子舞やるって言った時のために

 獅子舞の動画を見て、研究してたんですよ。」

「わはは、それ本当?」

社長が笑った。俺のトスは清田部長に届くか。



清田部長が、俺の目を見てゆっくり頷く。

そして、

「そうなんすよ、そして、獅子舞の頭、これを

 もう一人の部下がアマゾンにありますよ!

 とかいって、カートに入れてるんですよ。

 部下二人が俺に獅子舞をさせようとしてるんですよ。

 おかしいでしょ!?」

部長がそのトスをものすごい精度で決める。



社長は目に涙を浮かべながら、笑っている。


「それだけ、清田部長は社長の言われたことを

 しっかりと受け止め、やろうとしているんです。

 僕たちはそれをしっかりとお手伝いしているだけなんです!」

清田部長へのフォローも忘れずに行う。


「いや~、君たち最高!」


というと、社長はお会計を済ませ、駅に向かっていった。


残された太鼓持ち二人。

社長を笑わせたという満足感、

やりきった感でいっぱいだった。




次の日、

朝一番に部長に呼ばれる。


「昨日は、お疲れ様。

 そして、若鶏、

 社長の前で私が一生懸命にやっていることを

 伝えてくれてありがとう。

 社長もあんなに喜んで、うれしかった。

 またこのメンバーで社長のごきげんを取っていこう。」


初めて認められた瞬間だった。




太鼓持ちとして。




突然に部長のデスクの電話が鳴る。

内線番号を見る。

「あ、社長だ。」


「あ、おはようございます。

 清田でございます。

 社長は、はい、昨日、

 はい、いえ、とんでもございません。


 ・・・こちらこそ、ありがとうございます。

 はい、

 はい、

 えっ!?


 ・・・・・・・わかりました。」


 「どうしたんすか部長!」



「若鶏、


 正月イベントで、次は





 和太鼓を検討してほしい






 だって。」




「・・・とりあえず、動画見ましょうか。」




僕は部長のノートPCの電源を入れた。




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空気をください

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その頃、夏場に落ち込む売上は

屋上でビアガーデンを催してカバーするのが決まりだった。



若鶏のからあげ、入社2ヶ月。

上司は城田課長。



今は執行役員の城田課長も

この頃は上からいろいろと言われていた。



今年は売上が例年より悪いので

ビアガーデンでもカバーしきれない。

そこで、城田課長、何か手を打ちなさい、と。



城田課長が毎晩遅くまで残って企画を考える。

僕は一緒に残って城田課長が考えた企画を

せっせとエクセルにまとめていく。

これが僕のコーヒーの準備以外の初めての仕事だ。



一緒に作業をする中で、一つだけわかった。



城田課長は

数字の話しや考え方、何が流行っているのか、

お客様が何を考えているのか、期待しているのか

などなど、たくさんのことを

何にもわからない入社2ヶ月の僕に実戦で叩き込もうとしている。



上司が期待してくれている。



それだけで十分嬉しい。

僕は一生懸命、尊敬する城田課長に食らいついていって

期待に応え、課長の企画を成功させなければならない。



城田課長が企画したのは、

ビアガーデンで1日だけダンスショーをするという企画だ。



ダンサーの人たちも販売に協力してくれて

チケットはすぐに完売。

あとはイベントを成功させるだけだ。



当日、ダンスショーが始まる。

僕の仕事はダンサーの動きに合わせて

スポットライトを当てる係だ。



城田課長はステージ袖と控室を行ったり来たりして

ダンサーにキュー出しをしている。



ビアガーデンのスタッフも一生懸命頑張って、

ダンスショーが何の問題もなく無事に終わった。



僕たちはダンサーの控室に食事を運び、

お客様からの反応や、感想を伝え

今日は無事に終わってよかった、よかったと言いながら、

お見送りした。



控室の片付けも終わり、

ビアガーデンの片付けはどうなったか見に行くと。

まだ1組お客様が残っており、片付けがまったく進んでいなかった。



城田課長が、遠目で見ながら

「あのお客様達、誰?」

と小声でスタッフに聞くと、






「社長です。」






と返ってきた。

よく見てみる。

一人の影に隠れて顔は見えなかったが、

あの頭皮は社長で間違いなかった。



「もう、あのやろう・・・、若鶏、追い出してこい!」



「はい!」



「いや、冗談だよ。はぁ、かわりにスポットライト当てといてよ。」



課長はそう言い残して、別のスタッフのところへ。



僕はとりあえず、スポットライトの電源をON。

社長に向かってスポットライトを当て始める。

社長がこちらをちらちら見ながら眩しそうにしている。

心なしか、少し光が反射しているようにも見える。



すると遠くから見ていた城田課長がものすごい勢いで走ってきた。







「バカ!お前何やってんだ!殺されるぞ!」





「えっ?やれといわれたのでやりましたが。」





「冗談だよ!冗談!」




「えぇ~?」




この酷い初見殺しに引っかかった僕は、

今でも、あの時どうすれば正解だったのか、答えは出せていません。




この後すぐに僕は異動になった。




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「ちょ、ちょ、若鶏、会議で大変なことになったぞ。」

上司の清田部長は、机に着くなり僕をデスクまで呼んだ。


「いやね、正月のイベントの件を話してたらさ~、

 社長が、『獅子舞はどうだ?獅子舞は。え~?』

 っていうもんだからさ~、やることになったのよ獅子舞。

 はぁ、もうあれ完全に思いつきだからね。」


「出ましたね、社長の思いつき。」


「だろ~?まじどうするんだよ・・・

 若鶏、ごめんけど、とりあえず獅子舞あたってもらえる?」


「わかりました。」


自分のデスクにもどり、とりあえずgoogleで検索してみる。

どうやら市町村ごとに大まかに獅子舞の団体があるみたいで

うちの市には大きな獅子舞保存会があるらしい。

とりあえず、ここの獅子舞保存会にアポのメールいれとくか。




「清田部長、さっきの獅子舞の件ですけど・・・



 清田部長・・・



 清田部長?」





清田部長はガン無視で自分のデスクでイヤホンをしながら

しかめっ面でパソコンの画面を覗きこんでいる。


僕が部長のデスクに近づいていくと、やっと気がついたらしく

イヤホンを外しながら、

「どした?」

と聞いてきた。



「すみません、なんか忙しそうですね。部長、何聞いてたんですか。」

「ああ、これね?ちょっとこれを見てくれ。」


部長がパソコンの画面をこちらに向ける。

画面には、どこかの駅での獅子舞が舞うYouTubeの動画が映し出されていた。


「すごいだろ、これ。」

「はい。獅子舞ってこんなことするんすね。」



















「若鶏、俺こんなの覚えられないよ?」

















「いやいやいやいや!部長!やるんすか?やれって言われてるんすか?」



「いや、多分獅子舞を呼べってことだと思うんだけど、

 このシーズンどうなるかわからんでしょ?

 で、あと一ヶ月あるでしょ?

 最悪できるかどうか検証してたんだよ。

 獅子頭はアマゾンで12800円で買えそうなんで、

 あとは獅子の舞いだけなんだけど、これは無理。

 腰をやる。」


「ですよね。で、今獅子舞保存会にメールを送っているので、

 返事を待つ。で、いいですか?」

「オッケーオッケー」


それにしても、この最悪のことまで想定した段取りの良さ。

さすがである。





翌々日。

まだ返信が来ない。

「部長、今日も返事来てないです。

 電話番号も載ってません。」



「そうかー。やばいなー。やばいなー。

 どうしようかなー。やばいなー。

 やばいなー。どうしようかなー。

 俺、ホントに踊るのかなー?」



清田部長は最悪のことを想定したのか覚悟したのか

やばいとどうしようしか出てこなくなり

かなり、おテンパリのご様子。


そんな様子を見かねた、上司の上司にあたる、城田執行役員が、


「保存会の近くにある神輿保存会の人を知ってるから

 そこ経由で連絡先聞いてもらったら?」


とアドバイス。


「いや~、さすがですね、城田執行役員。

 ありがとうございます。ありがとうございます。」


テンパリながらも感謝を忘れない、清田部長。

さすがである。


そして聞いたらすぐに電話を掛ける。

さすがである。



「もしもし~、すみません、私



 ○○○○株式会社の清田と申します~。



 神輿保存会のヨコタ様の携帯でお間違いなかったでしょうか。



 はい~、いつも大変お世話になっております~。



 今お時間よろしいですか?すみません。


 
 あの~ヨコタさま、ちょっと教えて欲しいんですけど。














 獅子舞って、ご存知ですか?

 








 「お前、どんな聞き方してんだ!獅子舞くらい知ってるだろ、バカ!」
 
 城田執行役員の怒号がこだまする。


 このやりとりに事務所全員が笑いすぎで呼吸困難になる。

 さすがである。  




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「Wi-Fiは使えないのか!今どきWi-Fiも使えないなんて!」

お客様からの声を頂いた。
というより、頂き続けている。

現場のスタッフはもっと言われている。

後輩から
「毎日毎日お客様からWi-Fiの問い合わせがあるが
断り続けている。からあげさん、なんとかして欲しい」
という声ももらった。

お客様にとってWi-Fiは当たり前だ。
でも僕の職場にとっては厳しい声だ。

なにせお金が無い。

Wi-Fiを入れても売上が上がるとは限らない。
むしろ社内では回転が悪くなるんじゃないかという
意見まで出る。

やらない理由なんか出そうと思えばいくらでも出る。

会議で意見が一つに纏まろうとした時、
空気を読まない社長が、空気を読まず発言した。

「お客様の声を無視することはできない。
 からあげ君、なんとかできないか。」

社長から直接僕に声がかかった。

「からあげ、お前、できるか?」

上司が心配そうに声をかけてくれた。
僕は二つ返事で引き受けた。

この問題を解決するためには、とにかくお金だ。

僕はすでに予算化されている新規プロジェクトの導入コストを
徹底的に見直し、1割程削減した。

そして、Wi-Fiの導入コストも既存の有線LAN回線を流用する方法で、
うまく金額を押さえ、Wi-Fiの導入を予算の中にねじ込んだ。

Wi-Fiを導入した日、
僕は朝の全体ミーティングで連絡を流した。

「今日から、お客様の声に答えてお店にWi-Fiを導入します。
 お客様から問い合わせがあったらパスワードをご案内してください。
 パスワードは電話番号と同じで◯◯◯ー◯◯◯ー1111です。」

発表が終わって上司を見ると、満足そうな顔で大きく頷いていました。
現場の状況を訴えてきた後輩も、僕のほうを見て頭を下げた。

本当にうまく行ってよかったな

と思っていると、
お店に1本の電話がかかってきた。
後輩が電話に出る。

「お電話ありがとうございます!…はい、イエス…イエス…」

どうも外国人のようだ。

「イエス、ワイファイ、アー、イエス、オーケー?」

Wi-Fiについての問い合わせだろうか。

「パスワード、オーケー?」

パスワードを聞いてきているようだ。

「◯◯◯ハイフォーン◯◯◯ハイフォーン、ワンワンワンワ~ン」

(ワッツ?)

「ワンワンワンワ~ン」

(ワッツ?)

「う~ん、ワンワンワンワ~ン

(パドゥン?)

ワン、ワン、ワン、ワ~ン

(パドゥン?)

ワンッ↑、ワンッ↓、ワンッ↑、ワ~ン↓



「Wi-Fiは使えないのか!今どきWi-Fiも使えないなんて!」
お客様の声の行方は後輩に託された。


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プロフィール
HN:
若鶏のからあげ
性別:
男性
趣味:
料理
自己紹介:
時は来た!それだけだ!

HNの由来:
好きな食べ物から

ブログ名の由来:
僕の国という意味です。

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