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日記だったり、ネタだったり、備忘録だったり。 若鶏のからあげ先生が日常をユーモラスに描きます。
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「千石さん、ちょっといいですか?」


仕事中、後輩の毛利さん(女性)に呼び出された。



「今、お客様の対応中だから、ちょっとまってくれない?」


僕(千石)は今できる最高の笑顔で返した。


「分かりました。」




そういえば今日はバレンタイン。

とうとう、告白されるか。


そう思いながら毛利さんのいるバックスペースへ下がる。



「どうしたん?急に。」


優しい声でささやいた。




「千石さん、お話があるんです。」


「言ってごらん。」




「千石さん、もしよかったら、これ使ってください。」





手渡されたのは、





紙袋に入った検便の容器




毛利さんの名前が入ってる。




えっ!?





意味がわからない。

いろいろな疑問が湧いてくる。



まず、その容器に物が入っているのか、いないのか。

そして、なぜ、それを僕にくれるのか。



何から聞いたらいいのか。



「あの~、これって。」





「もしよかったら、使ってください!」


強く言ってきた。



「もしよかったら」という前提がわからない。



どう考えても、

僕がうんこをもらったらうれしい人間と思っているのではないか。



「毛利さん、ちなみに僕の容器はどこ?」



「私が使っちゃったんで、

 もしよかったら、使ってください。」




なるほど、理解した。


毛利さんは間違って俺の容器を使ってしまった、

だから僕に、容器をくれる、と、そう言っているんだな。

もしよかったらという言葉の意味がわからない。



良いことなんか一つもない。



「ああ、わかったよ。俺が、コレ使えばいいのね。」



「すみません・・・」


毛利さんが泣きそうになりながら、謝ってきたので、

流石に怒るわけにもいかない。



「いいよ、いいよ。で、毛利さんのはどうしたの?」



「もう出しました。」



「名前は訂正した?」



「してません・・・」







・・・・バカか!






検便の回収ボックスは男子は男子トイレ。

女子は女子トイレの中にある。



女子トイレに「千石」の名前で容器が出してあったら

自ら犯行を自白してるようなもんじゃないか。



「総務には連絡したの?」



「してません・・・」






最悪や。






「わかった。」




慌てて総務に行く。



「・・・ですから、僕の名前が書いてあるのが毛利さんの容器なんですよ。」



総務の女性に何度も確認される。



検便のほろ苦い思い出です。







(千石君から聞いたバレンタインデーに違うチョコをもらう話)











ちなみにこの事件以降、千石くんは検便の度に

総務の女性から、「今度は間違えないでね」と注意されるそう。




「だから俺じゃないんですよ」(千石)

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