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日記だったり、ネタだったり、備忘録だったり。 若鶏のからあげ先生が日常をユーモラスに描きます。
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僕達はそれぞれ違う。

得手不得手、できること、できないこといろいろある。

でもその基本的な得手不得手を超えて、

この人にしかできない、ものすごい能力があることがある。

所謂、特殊能力というものだ。


僕の特殊能力は、変な人、癖のある人と仲良くなる能力だ。

千石くん、中路係長、藤木くんなどなどこのブログに登場する

際立っておかしな人と、仲良くなりやすい。



僕はこの能力を「猛獣使い」という名前で呼んでいる。



人の特殊能力は、ある特定の場面で発現するものがある。



僕の好きな麻雀のプレー中でも、麻雀に絡んだ能力が現れる場合がある。












後輩の煙川君の場合。

僕達先輩が卒業し、麻雀部の部長となった煙川君。

新しく入った新入生、河津君に熱心に麻雀を教えていた。


麻雀はなんとなくやるゲームではない。

一打一打、必ず理由がある。

意味がないことはするな。



この教えは麻雀部の先輩から脈々と受け継がれている、伝統だ。

煙川君もその教えを伝え、河津君はメキメキと麻雀の実力をつけて

先輩とも肩を並べる程の強豪に成長していった。



熱心に麻雀を教え、何百、何千と麻雀を打っている中で、

煙川君はある特殊能力に目覚めた。


「相手の聴牌が分かる」という能力。

通称「聴牌察知能力」




相手がもう1枚で上がりですよというのが分かるので

上がらないように邪魔したり避けたりできるというメリットがある。



この特殊能力を身につけた煙川君は、

「やっと僕の麻雀が次のステージに行ける!」

と期待に胸を膨らました。



そしていつもの様に雀荘で麻雀を打ちつづけ、

教え子の河津くんと対戦することになった。



煙川君は調子よく、最初の半荘で1位を取った。

次の半荘、


煙川、東1局、親。


巡目を進めていくと、急に上家の河津くんから聴牌の気配がした。


能力の発現。


捨て牌は何も変わったところはないが、河津から聴牌の気配がする。


慎重に打ち進める。


振り込まないように振り込まないように。


ふいに対面から六萬が出る。


上家の河津かツモ切る。


六萬をあわせ打つ。




「ロン!1000点」



河津に振りこむ。



「何で東1局から、俺から出和了りせないかんのや!」


煙川君、ブチ切れる。



これは麻雀の教え

意味が無いことはするな、に反する行為で、

あえて煙川君を狙っているただの嫌がらせ。


「俺がこんなこと教えたか!?」


「いや、前の半荘、勝ってたんで、煙川さんからは

 たとえ1000点でも上がろうと思ってたんです。」



「前の半荘と今の半荘は関係ないだろ。いかにトップを取るか。

 それが麻雀だろ!」







煙川君の怒りは収まらず、喧嘩腰で次の局が開始される。






怒りすぎが原因だろうか

その時からすでに煙川君の特殊能力

「聴牌察知能力」を失っていたらしく


ただのよくキレる麻雀好きのおっさんになってしまったらしい。




最近の煙川君の一言
「俺の麻雀人生を狂わせた河津は絶対に許さない」

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無題
ブログに取り上げていただき有難うございますm(_ _)m
麻雀でキレたら勝てなくなるのは当たり前。それを拙い言葉で独白した次第でしたが、からあげ先輩のクオリティには脱帽いたしました
秋田のオッサン 2017/08/10 (Thu) 05:50 編集
無題
秋田のオッサンさん
コメントありがとうございます。
面白い話しをありがとうございました。
若鶏のからあげ 2017/08/10 (Thu) 11:52 編集
プロフィール
HN:
若鶏のからあげ
性別:
男性
趣味:
料理
自己紹介:
時は来た!それだけだ!

HNの由来:
好きな食べ物から

ブログ名の由来:
僕の国という意味です。

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