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日記だったり、ネタだったり、備忘録だったり。 若鶏のからあげ先生が日常をユーモラスに描きます。
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高校生の時、西くんという気の合う友達がいた。

帰る方向は違ったので、一緒に遊んだりということは無かったのだが、

学校ではいつもランチを一緒に食べていた。

この西くんをいかに笑わせるか。

それが僕の、クラスでの最大の関心事だった。

そして西くんはいつも笑ってくれた。

西くんも僕のことを友達だと思ってくれていたと思う。



ある日、西くんが大事な話があると言い出した。

ははーん、さては好きな人でも出来たのかな?

友達としてここは協力してあげたいな。

なんて思いながら、

「お、何だね西くん、早くいいなさい」

と話ししやすそうな軽い感じで聞いてみた。






「お、よかった。ちょっとこれを見てくれ」






西くんが、カバンから取り出したのは











紫色のブラジャーだった。







「ちょ、これどうしたん!?」




「しーっ!声が大きい」


西くんは静かにするように求め、



「これね、向かいの家の女子大生のブラジャーをパクってきた。」


とニヤリと笑いながら小さい声でカミングアウトした。

突然の告白に、呆然としながらもかろうじて

「お、おう」

とだけ返事をすると、西くんの口から興奮冷めやらぬ様子で

溢れんばかりの言葉が紡ぎ出された。


「いつもは風呂を少し覗いて、そこでシコって帰るんだけど

 昨日はブラジャーが干してあって、それでこのブラジャーに

 掛けるとどうなるのかと思って持って帰ってきたんだよ。

 みんなに言わないでよ!」


何から突っ込んでよいかわからずに、少し考えた後、


「犯罪や」


と一言いうと、西くんは残念そうに


「若鶏くんならわかってくれると思ったのに。」


とつぶやかれた。

そしてこの話は、無かったことになって普通の生活が始まった。



半年くらいたったある日、

朝から西くんの様子がおかしい、

顔色が悪く落ち着かない。

気になって声をかけた。


「西くん、何か今日元気ないね、どうしたの?」

「うん、まあね。そうだ、若鶏には言っとかなくちゃいけないな。」

「どうした?」

「若鶏、あの話覚えてる?」

「あの話って、ブラジャーパクってきた話?」

「しーっ!声が大きい!そう、その話。





 俺はあの後、パンツも盗んだんだ。」



「お前まだそんなことしてたのか!」



「声がでかいんだよ、若鶏!

 で、そのパンツの当たる部分に掛けて、

 また元の干してある所に戻しといたんだよ。」


「なんでそんなことするん!」


「いや、パンツに掛けたらどうなるかと思って・・・」


「そこじゃない!元に戻す意味がわからんのよ。」


「いや、戻したらどうなるかと思って。」


「もう思うなよ!思考を止めろ!実行に移すな!」


「でさ、今日の出来事なんだけど、

 その女子大生のお腹が大きかったんよ。




 俺の子だったらどうしよう?うわーん」




「何の話やねん!そんなんで生まれるかい!」



「でも、我慢汁でも妊娠するって」



「何の話やねん?空気に触れたら死ぬ、
 そんなんで生まれるかい!」





「そうなの!?ありがとう若鶏!」



そして、この話は無かったことになって、普通の生活が始まった。






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西さん
掛け上手の西さんがまともな大人になってる事を切に願います。
Beck 2017/01/15 (Sun) 23:43 編集
無題
国土交通省にいるよ
若鶏のからあげ 2017/01/15 (Sun) 23:45 編集
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プロフィール
HN:
若鶏のからあげ
性別:
男性
趣味:
料理
自己紹介:
時は来た!それだけだ!

HNの由来:
好きな食べ物から

ブログ名の由来:
僕の国という意味です。

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