日記だったり、ネタだったり、備忘録だったり。
若鶏のからあげ先生が日常をユーモラスに描きます。
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「そう、奇しくも同じ日の出来事なんです。」
Wi-Fiが来た日。
中路主任が外国のお客様と流暢な英語で会話を
楽しんでいるその頃、事件は起きていた。
「はい・・・何から話せば良いか・・・
そうですね、それでは当時の状況から・・・」
若鶏K氏(当時33・仮名)の独白が始まった。
-------------------------------------------------------
僕は当時、丸田さんという女性と一緒に
大きなプロジェクトを推進していました。
職場の業務システムの更新という骨のある仕事です。
システムの更新は通訳のようだった。
部門ごとの要望を取りまとめ、SEが分かるように説明し
SEからの回答や方針を、現場に分かるように説明する。
そうやって決めた仕様が2週間くらいで構築され
それをまた部門ごとにテストして要望をまとめる。
その繰り返しだった。
システムを旧から新に切り替える日までに
全ての人が納得できる形で作り込まなくてはいけない。
そして何より、このプロジェクトを手伝うためだけに
他の部署から異動となった丸田さんの存在もあった。
会社のお金も人も時間もたくさん使っている。
重圧だった。
そしてさらにこのプロジェクトと並行して
業務エリア全面のWi-Fiスポットの導入が鶴の一声で決まった。
調整、調整、飲み、調整。
僕達の業務時間は調整に追われ、手を動かす仕事は深夜に及んだ。
Wi-Fiを導入する前日。
その日は
旧システムと新システムを並走させるために
新システムに火を入れる大切な日でもあった。
夕方までに現場との調整を終え、直前の新たな仕様変更を
急ピッチで進める開発陣。
システムの導入の合間を縫ってWi-Fi工事の進捗確認をする。
Wi-Fiの工事は完了したと連絡があった。
良かった。
これで中路主任の期待にも応えることができた。
残るは新システムの方だけだ。
午前4時。
新システムの火入れが完了。
これから1ヶ月間、並走させ運用状況をモニタリングできる。
僕達は安堵した。
これからさらに調整はあるものの
一旦は新システムの形を作ることができたからだ。
開発陣にねぎらいの言葉をかけ、解散。
僕達二人も朝から仕事の為、会社で仮眠をすることにした。
「やっと一山越えたぞ」
一人になってようやく仕事から開放されたが、
やり遂げた興奮からか中々寝付けない。
そうだそうだ。
今日Wi-Fiも入れたんだよなぁ。
テストも兼ねて、ちょっと見てみるか。
携帯を見るとWi-Fiの電波をビンビンに受信していた。
「あらいいですね。」
通信速度を見るためには動画がスムーズに見られるかどうかだ。
これが肝心だと思った僕は
いつものトーキョーナントカチューブを立ち上げてみる。
早い!
シームレスに動画を再生できる。
これならお客様にも十分にオススメできる。
そう確信した僕は、
8回前後の前前前立腺の律動を
そのぶきっちょなティッシュめがけて出して来たんだよ。
8回目でようやく訪れた賢者タイムの中、
僕は事の重大さに気がついた。
このゴミ箱に咲いたいっぱいの
青春の白いバラたちをどう処理するか。
これをこのまま放置していたら、
あとでなんて言われるかわからん。
近くにあったスーパーの袋に摘んだバラの花弁を
一つ一つ丁寧に収めた。
ここで、千石君が僕によく言っていた言葉を思い出した。
「若鶏さんって、最後、ぜったい油断してツメが甘くなりますよね。」
そうだった。
僕は油断する男だ。
このスーパーの袋は会社では捨てない。
証拠は残さない。
明日コンビニに捨てに行く。
そう決意して、就寝した。
Wi-Fiを導入した日、
僕はギリギリで間に合った朝の全体ミーティングで連絡を流した。
「今日から、お客樣の声に応えてお店にWi-Fiを導入します。
お客様から問い合わせがあったらかくかくしかじか・・・」
発表が終わって上司を見ると、満足そうな顔で大きく頷いていた。
新システムも並行して実施できたことに手応えを感じていた。
仕事場にいくと丸田さんが出勤していた。
「すごいクマですね!昨日大変だったんでしょう。」
「そんなことないさ」
さわやかな笑顔でスマイルを返す。
僕の手さげの中にはとんでもないスーパーの袋が入っている。
早くこいつを処理しないといけない。
丸田さんが続ける。
「若鶏さん、さっき電話があってて、
中路主任がWi-Fiの案内の英語版はないかって問い合わせあってます。」
「ああ、さっきなんかやってたのは見たよ。対応する。」
そうこうしているうちに、
仕事がどんどん舞い込んできた。
一生懸命に仕事に打ち込む若鶏。
僕のデスクと丸田さんのデスクの間には無造作に置かれた
処理をするはずのパンドラボックス。
僕はこのパンドラボックスを死守しなければいけない。
死と隣り合わせの危険な仕事だ。
重圧だった。
結局その日はそのまま夜8時まで仕事をすることになった。
やっと仕事から開放され、荷物をまとめ
フラフラしながら一直線に家に帰る。
そして泥のように眠った。
嫁の声で眼が覚めた。
起きると、僕の手さげの中のスーパーの袋は消え、
キレイに畳まれた泊まり用の下着が入っていた。
僕は帰りにコンビニには立ち寄っていないんです。
今思い返してもとても不思議な事件でした。
システムアドミニストレーターの仕事ってこんなに大変だけど
不思議なことがいっぱいあります。
もしこのブログを見ている人の周りに
システムアドミニストレーターの人がいたら
やさしくしてあげてください。
そしてこのブログを誕生日を迎えた
嫁に捧げます。
ハッピーバースディ!
Wi-Fiが来た日。
中路主任が外国のお客様と流暢な英語で会話を
楽しんでいるその頃、事件は起きていた。
「はい・・・何から話せば良いか・・・
そうですね、それでは当時の状況から・・・」
若鶏K氏(当時33・仮名)の独白が始まった。
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僕は当時、丸田さんという女性と一緒に
大きなプロジェクトを推進していました。
職場の業務システムの更新という骨のある仕事です。
システムの更新は通訳のようだった。
部門ごとの要望を取りまとめ、SEが分かるように説明し
SEからの回答や方針を、現場に分かるように説明する。
そうやって決めた仕様が2週間くらいで構築され
それをまた部門ごとにテストして要望をまとめる。
その繰り返しだった。
システムを旧から新に切り替える日までに
全ての人が納得できる形で作り込まなくてはいけない。
そして何より、このプロジェクトを手伝うためだけに
他の部署から異動となった丸田さんの存在もあった。
会社のお金も人も時間もたくさん使っている。
重圧だった。
そしてさらにこのプロジェクトと並行して
業務エリア全面のWi-Fiスポットの導入が鶴の一声で決まった。
調整、調整、飲み、調整。
僕達の業務時間は調整に追われ、手を動かす仕事は深夜に及んだ。
Wi-Fiを導入する前日。
その日は
旧システムと新システムを並走させるために
新システムに火を入れる大切な日でもあった。
夕方までに現場との調整を終え、直前の新たな仕様変更を
急ピッチで進める開発陣。
システムの導入の合間を縫ってWi-Fi工事の進捗確認をする。
Wi-Fiの工事は完了したと連絡があった。
良かった。
これで中路主任の期待にも応えることができた。
残るは新システムの方だけだ。
午前4時。
新システムの火入れが完了。
これから1ヶ月間、並走させ運用状況をモニタリングできる。
僕達は安堵した。
これからさらに調整はあるものの
一旦は新システムの形を作ることができたからだ。
開発陣にねぎらいの言葉をかけ、解散。
僕達二人も朝から仕事の為、会社で仮眠をすることにした。
「やっと一山越えたぞ」
一人になってようやく仕事から開放されたが、
やり遂げた興奮からか中々寝付けない。
そうだそうだ。
今日Wi-Fiも入れたんだよなぁ。
テストも兼ねて、ちょっと見てみるか。
携帯を見るとWi-Fiの電波をビンビンに受信していた。
「あらいいですね。」
通信速度を見るためには動画がスムーズに見られるかどうかだ。
これが肝心だと思った僕は
いつものトーキョーナントカチューブを立ち上げてみる。
早い!
シームレスに動画を再生できる。
これならお客様にも十分にオススメできる。
そう確信した僕は、
8回前後の前前前立腺の律動を
そのぶきっちょなティッシュめがけて出して来たんだよ。
8回目でようやく訪れた賢者タイムの中、
僕は事の重大さに気がついた。
このゴミ箱に咲いたいっぱいの
青春の白いバラたちをどう処理するか。
これをこのまま放置していたら、
あとでなんて言われるかわからん。
近くにあったスーパーの袋に摘んだバラの花弁を
一つ一つ丁寧に収めた。
ここで、千石君が僕によく言っていた言葉を思い出した。
「若鶏さんって、最後、ぜったい油断してツメが甘くなりますよね。」
そうだった。
僕は油断する男だ。
このスーパーの袋は会社では捨てない。
証拠は残さない。
明日コンビニに捨てに行く。
そう決意して、就寝した。
Wi-Fiを導入した日、
僕はギリギリで間に合った朝の全体ミーティングで連絡を流した。
「今日から、お客樣の声に応えてお店にWi-Fiを導入します。
お客様から問い合わせがあったらかくかくしかじか・・・」
発表が終わって上司を見ると、満足そうな顔で大きく頷いていた。
新システムも並行して実施できたことに手応えを感じていた。
仕事場にいくと丸田さんが出勤していた。
「すごいクマですね!昨日大変だったんでしょう。」
「そんなことないさ」
さわやかな笑顔でスマイルを返す。
僕の手さげの中にはとんでもないスーパーの袋が入っている。
早くこいつを処理しないといけない。
丸田さんが続ける。
「若鶏さん、さっき電話があってて、
中路主任がWi-Fiの案内の英語版はないかって問い合わせあってます。」
「ああ、さっきなんかやってたのは見たよ。対応する。」
そうこうしているうちに、
仕事がどんどん舞い込んできた。
一生懸命に仕事に打ち込む若鶏。
僕のデスクと丸田さんのデスクの間には無造作に置かれた
処理をするはずのパンドラボックス。
僕はこのパンドラボックスを死守しなければいけない。
死と隣り合わせの危険な仕事だ。
重圧だった。
結局その日はそのまま夜8時まで仕事をすることになった。
やっと仕事から開放され、荷物をまとめ
フラフラしながら一直線に家に帰る。
そして泥のように眠った。
嫁の声で眼が覚めた。
起きると、僕の手さげの中のスーパーの袋は消え、
キレイに畳まれた泊まり用の下着が入っていた。
僕は帰りにコンビニには立ち寄っていないんです。
今思い返してもとても不思議な事件でした。
システムアドミニストレーターの仕事ってこんなに大変だけど
不思議なことがいっぱいあります。
もしこのブログを見ている人の周りに
システムアドミニストレーターの人がいたら
やさしくしてあげてください。
そしてこのブログを誕生日を迎えた
嫁に捧げます。
ハッピーバースディ!
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プロフィール
HN:
若鶏のからあげ
性別:
男性
趣味:
料理
自己紹介:
時は来た!それだけだ!
HNの由来:
好きな食べ物から
ブログ名の由来:
僕の国という意味です。
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