日記だったり、ネタだったり、備忘録だったり。
若鶏のからあげ先生が日常をユーモラスに描きます。
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8回生の角川先輩が大学を辞めたと聞いたのは、
その後のことだった。
-----------------------------------------
数日前、
角川先輩が突然家に来た。
「今まで、ごめんな。ありがとね。」
ダンボール二箱分のエロ本を置いていった。
そしていつもの様に僕の家の灰皿から長いシケモクを5本ほど選んで、
持っていった。
僕はこの時、それが最後の別れになるとは、思っていなかった。
-------------------------------------------
「角ちゃん知らない?」
木田先輩から連絡があった。
「携帯掛けても全然出ない、おっかしいんよ。」
「そうですか、僕も見かけたら連絡するように言っときます。」
「ありがとう」
角川先輩の行動パターンはだいたい分かる。
朝起きて、まず俺の家に来る。
そして、うちのシケモクを回収する。
そして次は田原先輩の家にいき、シケモクを回収する。
そうやって知り合いの家を周り
一日分のシケモクが集まったら、遊びに行く。
こんなスケジュールだ。
だから探すまでもなく、ただ待てばいいのだ。
でも、それにしても2週間くらい見ていない。
何故だろうか。
少し心配になった。
-----------------------------------------------------
僕は、角川先輩がよく出入りしているボックス棟の
将棋部の部室を訪ねた。
将棋部にも角川先輩がシケモクを貰いに行く
将棋の学生名人がいるのだ。
だが将棋部は何やら総出で大掃除をしているらしく、
とても角川先輩の事を聞き出せる状態では無かった。
------------------------------------------------
僕は、角川先輩がよく出入りしている、
今では珍しいブー麻雀の雀荘にも足を運んだ。
だがそこにも角川先輩の姿は無かった。
-------------------------------------------------
一体どこにいるんだろう。
もちろん自宅にもいないし、
パチンコ屋などなど行けるところは全て探した。
もう探す所なんてなかった。
あきらめて自宅でゆっくりしている時、
将棋部の名人から電話がかかってきた。
「若鶏くん、おつかれ。今ちょっといいかな。」
「名人、なんでしょう?」
「ちょっと聞きたいんだけど
将棋部にモーニング娘。のDVD置いてた?」
「いえ、確かにモーニング娘。のDVDは何本か家にありますけど
将棋部には持っていってないと思います。」
「そうか、確認だけど今家にそのDVDはあるかな?」
「ちょっと待って下さい。」
僕は家の中を探した。
無い!
僕のモーニング娘。の
DVDが1本も無い!
「名人!無いです!」
「そうか、わかった、ありがとう。また連絡する。」
僕は名人からの電話を待った。
---------------------------------------------
名人に呼ばれて将棋部の部室に行く。
将棋部は大掃除をした後できれいになっていた。
名人が話し始める。
「若鶏くん、将棋部には皆で遊べるようにいろいろなゲーム機を
置いていたんだけど、ソフトが誰かに盗まれたんよ。」
「え、そうだったんですか。」
「犯人はすぐにわかったよ。角川さん。」
「うわ、そうだったんですね。」
「いっとき牢屋に入ってたみたい。」
「まじすか。」
探してもいなかった理由がわかった。
「総額8万円の被害。お母さんが泣いて返していったんだけど
このモーニング娘。のDVDだけ、誰のかわからなかったんだけど。」
「あ、これ僕のです。でも全部じゃないですね。」
「誰のかわからなかったから、買い戻さなかったんだよ。
ごめんけど、許してもらえるかな。」
「僕もどこにあるかわからなかったくらいだから、全然だいじょうぶです。」
「じゃあ、3000円渡すから、これで許してほしい。」
「あ、じゃ、頂きます」
財布の中身は少し増えたものの、寂しい気持ちになった。
まさか牢屋にいたなんて。
--------------------------------------------------------
角川先輩は何故そんなことをしたのだろう。
僕はいなくなった2週間前の事を思い出した。
そういえば角川先輩は僕と麻雀して
2万程借金を増やし、
累計が8万に到達していた。
何かわかったような気がした。
---------------------------------------------
角川先輩が置いていったダンボールを開けると
殆どが僕が貸したエロ本だった。
いつのまにか盗んでいってたんだ。
懐かしいエロ本を手に取り、パラパラとめくると
大事な場面でページとページが張り付いて見れなくなっていた。
借りたエロ本に掛けるのは
人間として終わっていると思った。
その後のことだった。
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数日前、
角川先輩が突然家に来た。
「今まで、ごめんな。ありがとね。」
ダンボール二箱分のエロ本を置いていった。
そしていつもの様に僕の家の灰皿から長いシケモクを5本ほど選んで、
持っていった。
僕はこの時、それが最後の別れになるとは、思っていなかった。
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「角ちゃん知らない?」
木田先輩から連絡があった。
「携帯掛けても全然出ない、おっかしいんよ。」
「そうですか、僕も見かけたら連絡するように言っときます。」
「ありがとう」
角川先輩の行動パターンはだいたい分かる。
朝起きて、まず俺の家に来る。
そして、うちのシケモクを回収する。
そして次は田原先輩の家にいき、シケモクを回収する。
そうやって知り合いの家を周り
一日分のシケモクが集まったら、遊びに行く。
こんなスケジュールだ。
だから探すまでもなく、ただ待てばいいのだ。
でも、それにしても2週間くらい見ていない。
何故だろうか。
少し心配になった。
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僕は、角川先輩がよく出入りしているボックス棟の
将棋部の部室を訪ねた。
将棋部にも角川先輩がシケモクを貰いに行く
将棋の学生名人がいるのだ。
だが将棋部は何やら総出で大掃除をしているらしく、
とても角川先輩の事を聞き出せる状態では無かった。
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僕は、角川先輩がよく出入りしている、
今では珍しいブー麻雀の雀荘にも足を運んだ。
だがそこにも角川先輩の姿は無かった。
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一体どこにいるんだろう。
もちろん自宅にもいないし、
パチンコ屋などなど行けるところは全て探した。
もう探す所なんてなかった。
あきらめて自宅でゆっくりしている時、
将棋部の名人から電話がかかってきた。
「若鶏くん、おつかれ。今ちょっといいかな。」
「名人、なんでしょう?」
「ちょっと聞きたいんだけど
将棋部にモーニング娘。のDVD置いてた?」
「いえ、確かにモーニング娘。のDVDは何本か家にありますけど
将棋部には持っていってないと思います。」
「そうか、確認だけど今家にそのDVDはあるかな?」
「ちょっと待って下さい。」
僕は家の中を探した。
無い!
僕のモーニング娘。の
DVDが1本も無い!
「名人!無いです!」
「そうか、わかった、ありがとう。また連絡する。」
僕は名人からの電話を待った。
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名人に呼ばれて将棋部の部室に行く。
将棋部は大掃除をした後できれいになっていた。
名人が話し始める。
「若鶏くん、将棋部には皆で遊べるようにいろいろなゲーム機を
置いていたんだけど、ソフトが誰かに盗まれたんよ。」
「え、そうだったんですか。」
「犯人はすぐにわかったよ。角川さん。」
「うわ、そうだったんですね。」
「いっとき牢屋に入ってたみたい。」
「まじすか。」
探してもいなかった理由がわかった。
「総額8万円の被害。お母さんが泣いて返していったんだけど
このモーニング娘。のDVDだけ、誰のかわからなかったんだけど。」
「あ、これ僕のです。でも全部じゃないですね。」
「誰のかわからなかったから、買い戻さなかったんだよ。
ごめんけど、許してもらえるかな。」
「僕もどこにあるかわからなかったくらいだから、全然だいじょうぶです。」
「じゃあ、3000円渡すから、これで許してほしい。」
「あ、じゃ、頂きます」
財布の中身は少し増えたものの、寂しい気持ちになった。
まさか牢屋にいたなんて。
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角川先輩は何故そんなことをしたのだろう。
僕はいなくなった2週間前の事を思い出した。
そういえば角川先輩は僕と麻雀して
2万程借金を増やし、
累計が8万に到達していた。
何かわかったような気がした。
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角川先輩が置いていったダンボールを開けると
殆どが僕が貸したエロ本だった。
いつのまにか盗んでいってたんだ。
懐かしいエロ本を手に取り、パラパラとめくると
大事な場面でページとページが張り付いて見れなくなっていた。
借りたエロ本に掛けるのは
人間として終わっていると思った。
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プロフィール
HN:
若鶏のからあげ
性別:
男性
趣味:
料理
自己紹介:
時は来た!それだけだ!
HNの由来:
好きな食べ物から
ブログ名の由来:
僕の国という意味です。
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