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日記だったり、ネタだったり、備忘録だったり。 若鶏のからあげ先生が日常をユーモラスに描きます。
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僕達の伝説の先輩、野上さん。

仕事の効率というのを考えないので毎日夜遅くまで残って仕事をする。


「おれ、毎日こんだけ仕事してるんだけん!」が口癖。


仕事している時間の長さが野上さんのセールスポイントらしい。


職場の宿直の人が夜見回りをするときにも


「まだ残ってるのか!」


と驚かれるくらい残って仕事をしている。



ある時、宿直の城田部長が事務所を通りかかると


野上さんが自分のデスクで


ガタガタと震えていた。




「おい野上!どうした?

 なんで震えてるんだ?」




城田部長が声をかける。





ガタガタガタガタ





野上先輩の震えは止まらない。






「野上!風邪か?どうしたんだ?」








「い、いえ、あ、あの」





ガタガタ震えながら答える。




「落ち着け!どうした!」




「あ、あの、お客様から頼まれた引き出物の


 手配を忘れてました・・・・」



深刻な表情で報告を始める。




「いつのだ?」




「明日の夜のです。」




「バカ!間に合わんじゃないか!」




「は、はい、すみません・・・どうしましょう。」



「そういうのは、すぐに報告しなくちゃいけない!


 毎日残って一体何してたんだ!!」


「はい、すみません。」



ひとしきり罵声を浴びた後、対策を考えることになった。



「で、どの引き出物なんだ?」



「この商品です。」



野上先輩はカタログに赤丸している商品を指差して


城田部長に見せた。




「これか・・・・あれ?」



「城田部長どうしました?」




「これ、俺の同級生の会社の商品だ。」




「そうなんですか?」



「野上!お前ラッキーかもしれんぞ!

 電話してやる!」




「あ、ありがとうございます!!」



こうして、城田部長の人脈を駆使して


発注漏れ事件は無事に解決、引き出物を大至急送ってもらう手配ができた。




「おい、でもこれは重大な問題だ。


 どうする?」



「始末書を書きます。」



「そうだな、そのほうが良いかもな。わかった。」



2日後、お客様の会合も終わり、

野上先輩が社長に始末書を報告した後、




「いや~、まじ城田さんいなかったら危なかったっすよ~」



と野上さんが事務所で僕達に先輩面吹かせてると、





職場に一本の電話がかかってきた。









前日の会合をしたお客様からだった。




「事前に打ち合わせした引き出物が違うんですけど


 どうなってるんですか?」






野上先輩はひとしきり謝り、対応を検討すると伝えると、






また、






ガタガタガタガタと震え始めた。






城田部長が騒ぎを聞きつけてやってきた。




「野上!お前、俺にカタログみせたよな?」



「・・・・はい。」



「あれじゃなかったのか?」




「・・・・わかりません!」





「わかりませんじゃないだろ。

 お前が丸つけてたの、一体なんだったの?」




「わかりません!」




「結局俺がやったこと無駄じゃないか!」




「はい、すみません・・・・」




ガタガタガタガタ震えながら、


野上さんはまた始末書を書くことになった。










1回の仕事で2枚始末書を書く。

遅くまで残って。





伝説の先輩、野上さんの仕事はまだまだ終わらない!




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ワロタ
僕も国士張ると震えます
beck野カナ 2017/08/18 (Fri) 03:18 編集
無題
beck野カナさん
コメントありがとうございます。
野上さんも酒飲むと震えが止まるって言ってました。
若鶏のからあげ 2017/08/18 (Fri) 08:59 編集
プロフィール
HN:
若鶏のからあげ
性別:
男性
趣味:
料理
自己紹介:
時は来た!それだけだ!

HNの由来:
好きな食べ物から

ブログ名の由来:
僕の国という意味です。

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