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日記だったり、ネタだったり、備忘録だったり。 若鶏のからあげ先生が日常をユーモラスに描きます。
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大学3年のころ
麻雀の世界大会が日本で開かれることになり、
麻雀サークルに所属している僕たちは
一生懸命ルールを勉強していた。

というのも麻雀世界大会のルールは、
日本の麻雀と違う中国式というルールで行われるからだ。

個人的に、特に違うな、と感じるのは発声だ。

日本では和了(あがり)のときに

「ロン」とか「ツモ」とか言うのだが、

中国式では

「フー」と発声する。

他にも点数計算や役など、日本とは違う点がたくさんあるため、
僕たち麻雀サークルのメンバーは日々、研究を行っていた。

3ヶ月ほど練習したあと、日本代表選考会に出場。
努力が実り、人一倍研究熱心だった後輩の藤木君が
日本代表選考会に出場し、日本代表に選ばれる。

人一倍あきっぽい僕は、この時点で中国式麻雀を引退。

でもその後の藤木君がことある毎に

「中国式ならやる」

「中国式が本当の麻雀だ」

「もう俺は中国式しかしない」

「俺はもってる。」

などと発言し始め、うざきことこの上なし。


その後日本代表として、世界大会に出場し、
完全に中国式かぶれになった藤木くんは

麻雀サークルの代表という立場を利用し、

最高にめんどくさいことに
皆の反対を押し切り、
雀荘で中国式の大会を開催する。



「こいつ自分で大会開いて、優勝するつもりだ!」


そんな声の上がる中、
なんとか中国式のルールがわかる12人が集まった。

4回戦の合計ポイントで決まる大会だ。

ゲームは進んで3回戦。

トータルトップの北室くんと
4位の水田君と直接対決の場面。

4位の水田君の優勝はこのゲームでトップを取ることで
ぐっと近づく。

緊張のゲーム展開の中、
水田くんが勝負牌を「ポン」

大事な勝負牌を鳴けた水田君は緊張から開放され
大きな溜息をつく。







「ふぅ~」






その瞬間、全員フリーズ。

中国式の和了の発声である「フー」と
水田くんの溜息の発声が同じだった。

みんな和了だと思っているため、
ゲームがストップ。


「えっ!?えっ!?」


「いや、和了だろ?」



「違いますよ!溜息ですよ」


麻雀サークルはマナーも重要視しているため、
今回の溜息は、「発声、またはそれに準ずる行為」
に該当し、発声の通りの行為が出来ないため
あがり放棄という裁定が下された。


主催者の藤木君から
「水田くん、あがり放棄だからね?」
と指導。

「いや、溜息ですよー。」

と言い始める。


ともあれ、ゲームは再開する。












再開1分後







「カン!」






水田君が、あがり放棄中に大明カンをしようとして、
全員がフリーズ。



「お前、あがり放棄やろ!」


「いや!溜息ですよ!」



水田、あがり放棄中に大明カンを行い、
チョンボの罰符を払う。



これが麻雀研究会に伝わる、
誤フー事件である。



大会はそのまま北室君が優勝。
藤木くんは部誌の作成で大量の仕事を振られ
いつの間にか、おとなしくなりました。
よかった。




拍手[1回]

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無題
よくぞこの事件をひっぱりだしたね!
最高の仕上がりだ!
バッカム 2015/06/11 (Thu) 00:05 編集
無題
バッカムさん
よかったです。
若鶏のからあげ 2015/06/11 (Thu) 00:10 編集
無題
よくぞ復活してくれました!
うれしいのねん
beck 2015/06/11 (Thu) 11:11 編集
無題
beckさん
どうも。
若鶏のからあげ 2015/06/11 (Thu) 13:34 編集
無題
beckさん
どうも。
若鶏のからあげ 2015/06/11 (Thu) 16:09 編集
プロフィール
HN:
若鶏のからあげ
性別:
男性
趣味:
料理
自己紹介:
時は来た!それだけだ!

HNの由来:
好きな食べ物から

ブログ名の由来:
僕の国という意味です。

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