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日記だったり、ネタだったり、備忘録だったり。 若鶏のからあげ先生が日常をユーモラスに描きます。
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若鶏のからあげ、高校1年。

尊敬するプロレスラー武藤敬司が過去、
柔道の選手だったことに触発され、
柔道部に入部。

高校から初めて運動部に入ったため、
先輩=神様という常識がわかっておらず、
最初のうちは逆らっては殴られたりしていた。

6月の試合で3年生が引退。

10月には個人戦73kg級で大会に初出場することになった。





78kgもあるのに。




どうも顧問の先生は練習中の僕があまりにも簡単に投げられているのを見て
体重が無いのだろうと錯覚しているようだ。

というわけで試合まで2ヶ月で5kgの減量をしなければいけない。



お弁当のサイズを一回り小さくし、
減量に取り組む。


頑張っているのだが
なかなか減らない。


原因は、ばあちゃんだ。


僕が1杯目のご飯を空にすると、

「若鶏、おかわりは?」

と聞かれる。


「今、減量中だから食べられない」

と言うと

「あんたどっかで食べてきたね?」

と始まる。

延々と疑われるのが面倒なので、

「じゃあ一口、お願いします」

と茶碗を渡すと、山盛りで返ってくる。

「こんなにいらない」

と言うと

「ご飯かすったから、全部食べて」

言われる。


というわけで家の余りご飯を食べ続けていたため、

ほぼ練習だけダイエットで

試合1週間前にようやく72kgに仕上がった。


ギリギリである。




試合当日の集合時間は8時。

遠くから電車で通学している、僕と上村君の2人には厳しい時間なので
会場近くに住む、斉藤君の家に前日から泊まることになった。

ちなみに、僕と上村君と斉藤君はみんな同級生
みんな今回の大会が高校での新人戦だ。

斉藤君のお父さんは中学校で柔道を教えている柔道の先生なので
息子の高校デビューにかなり力が入っており、ビデオまで準備していた。

夕食の時間になって斎藤君のお父さんから、

「明日みんなが勝てるように今日は精のつくものを食べに行くぞ!」

と言われ、うなぎ屋さんに連れていってもらった。


みんなでうな重を食べる。
めちゃくちゃ美味しく、みんなご飯をおかわりした。

ご飯を食べながら
斉藤君のお父さんから明日の戦略についていろいろとアドバイスがあった。

ネイティブな方言でほとんど聞き取れなかったが、
とにかく1試合目から気合を入れていけということらしい。

家に戻ると、僕達3人は同級生のお泊り会な感じで、
斉藤君の部屋でマンガを読んだり、恋話をしたりしながら
くつろいで就寝した。


試合当日、斉藤君のお父さんの送迎で会場に到着。

まずは計量だ。



73kg級の列に並ぶ。

いよいよ計量。

体重計に乗る。

通常の体重計には無い、
輪っかのような装置の中に、針があり、
その針が装置の上にカターンと当たる。

















「はーい、体重オーバー!」














審査員から告げられる。



やばい。





計量締め切りまであと30分ある。

とりあえず、トイレに行く。






でない。



いつもとんでもないタイミングで
要求する僕のお腹も、今日はなぜか、まったく出す気配がない。


とにかく会場の周りを走る。


10月の少し肌寒い気候で汗が全く出ない。


2回目の計量に行くも体重オーバー。



まず、顧問の先生に謝りに行く。

「すいません!体重オーバーで失格になりました。」


「そうか、仕方ない、今日はみんなを見て見学しとくように」


「わかりました。」



部長のところに行く


「すみません!体重オーバーで失格になりました。」


「おう、知ってる。お前のせいで先生から殴られたじゃねーか!」



といわれ、いきなり殴られる。



「すみませんでした。」


部長に殴られ涙目になりながらあやまる。

なんとか許してもらう。



「荷物番しとけ!」


と指示があり、会場の隅でみんなの荷物番をしていると、



客席から僕を呼ぶ声がする。






親父だ。






「若鶏ー!若鶏ー!応援に来たぞー!」





最悪である。



僕を見つけた親父が、会場まで降りてくる。



「こんなところで何をしている?」


「いや、体重オーバーで試合に出れない。」



横から斉藤君の親父が出てくる。


「若鶏くんのお父さんすいません!僕がうなぎを食べさせてしまって、

 そんなギリギリだと思わずに。おかわりもしてたから。」




親父の顔が鬼の形相に変わる









「お前何でおかわりなんかするんだ!」









親父に思いっきり殴られる。






その後、うな重おかわり事件として、柔道部に語り継がれた。



拍手[1回]

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無題
この話は書いてみたらオチまでに意外と長くて書くのに3日くらいかかってしまいました。殴り書きみたいなもんなのでいつか書き直すリストにいれときます。
若鶏のからあげ 2014/12/23 (Tue) 01:03 編集
無題
おかわりしとるんかい!
バッカム 2014/12/23 (Tue) 18:21 編集
無題
バッカムさま
ご飯だけおかわりしました。
若鶏のからあげ 2014/12/23 (Tue) 22:50 編集
無題
声出してワロタです
beck 2014/12/24 (Wed) 00:50 編集
無題
beckさま
ありがとうございます。笑っていただけるとうれしいです。
若鶏のからあげ 2014/12/24 (Wed) 09:49 編集
プロフィール
HN:
若鶏のからあげ
性別:
男性
趣味:
料理
自己紹介:
時は来た!それだけだ!

HNの由来:
好きな食べ物から

ブログ名の由来:
僕の国という意味です。

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